引渡命令

 

引渡命令とは

 

不動産の引渡命令とは、競売で手に入れた不動産に「占有者がいて退去をしない」「わざとたくさんの家具などを置いている」など不動産の引き渡しを妨害する場合、先方に対して不動産を引き渡すように命令を出す手続です。引渡命令が出てもトラブルが解消しないときには、最終的に裁判所が強制執行をすることになります。

引渡命令の申立方法はシンプルなので、買い受けた本人がすることも可能です。裁判所に申立後3~4日で「不動産引渡命令」の決定がされ、買受人と占有者へ決定書が郵送されます。引渡命令が下りれば訴訟手続きを経ずに立ち退きを命じることができます。

 

期限

 

なお、引渡命令には期間の制限があり、代金納付後6ヶ月間が一般的です。

代金を納付したら6ヶ月以内に裁判所に引渡命令の申立てをしないと、簡単な引渡命令が認められなくなるため、できるだけ早く申し立てをします。なお、抵当権設定後に入居した賃借人がいる場合は9ヶ月間となり、代金を納付してから7~9ヶ月の期間に引き渡し命令を申し立てられます。

評価書

 

評価書とは

 

競売における評価書とは、裁判所の選任する

評価人(原則として不動産鑑定士)が、その物件の

価格評価とその算出過程などについて

記載した書類のことです。

 

いわゆる「競売3点セット」のひとつで、

競売物件の購入を検討している人は、この評価書を見て

物件についての評価額や不動産の現況、

法的な規制などが分かるようになります。

 

評価書の詳細

 

評価書には、不動産の評価額や

周囲の環境の概要等が記載されており、

不動産の図面等も添付されています。

 

物件の基準となる価格の他に評価の根拠となる事項や、

都市計画法・建築基準法などの公法上の規制も

詳しく記載されています。なお、物件価格は

市場の相場より3割前後ほど低い価格となるケースが多いようです。

不動産鑑定士ならではのプロの目線で、土地や建物、

設備について記載されています。

保証会社

 

保証会社とは

 

保証会社とは「機関保証」を行う会社のことです。

利用者から保証料を受け取ることで、債務などの

保証を約束します。万が一、利用者が住宅ローンなどの

返済を滞納した場合に、債権者に対して返済金を

立て替えることになります。

金融機関は、住宅ローン利用者の貸し倒れリスクがなくなるため、

保証会社を付けることで安心して住宅ローンを貸し出せます。

 

人的保証と機関保証

 

債務者がローンの返済を滞納した場合に備えて、

債権者債務者に代わって返済してくれる者を

用意しておかなければなりません。

債務の保証には、親族などを連帯保証人に立てる

「人的保証」と、企業などの機関が保証を請け負う

「機関保証」の2種類があります。

配当要求終期の公告

 

配当要求終期の公告とは

 

配当要求終期の公告とは、差押え競売開始が決定された後に、

裁判所が競売を申し立てた債権者以外の債権者に対して、

債権の申し出や配当の要求を申し出る期限を公告するものです。

 

公表期間

 

競売開始決定から約2~4週間後に公告され、

開示される期間は約1ヶ月とされています。

誰でも確認できるため、公告が掲示されると、

住宅ローンの滞納者だということが知られてしまいます。

任意売却などにより対応した場合、これを回避できます。